音楽配信サービスの普及はミュージシャンを殺す|Googleが定額制音楽サービスに参入

音楽はどこまで手軽になるか

Googleが定額制音楽サービスへの参入を決めました。2013年5月16日現在は日本でのサービス開始は未定ですが、順次展開していくみたいです。

これにより、音楽の作り手、アーティストにとって更に経済的不遇の時代を迎えるかもしれません。

http://news.livedoor.com/article/detail/7679207/

ニュースから引用すると

新サービスは、グーグルの基本ソフト「アンドロイド」搭載のスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット型多機能携帯端末向け。コンテンツ配信サイト「グーグルプレイ」を通じて提供する。米国でのサービスは月額9.99ドル(約1000円)で数百万曲が聴き放題となる。

1000円で数百万曲が聞き放題というのですから、スマートフォンで音楽を聴いている人にとってみたら魅力的な価格帯です。この手のサービスの仕組みとしては、基本的には再生する際にストリーミング配信するのですが、気に入った曲はダウンロードし、キャッシュして再生することもできるみたいです。
再生するたびにストリーミングしているということはその分ネットワーク通信が発生しているということですから、電池や通信料金的にはキャッシュできたほうがありがたいですよね。

音楽配信サービスは拡大中

photo credit: photosteve101 via photopin cc

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定額で音楽が聞き放題になるサービスは近年日本でも普及しはじめています。たとえば、最近私がコカ・コーラ社「ルアーナ」とのコラボキャンペーンを記事として取り上げた「レコチョク Best」や、ソニーの「Music Unlimited」、ぷららの「ひかりTVミュージック」、KDDIの「LISMO unlimited」など、参入する企業も増えつつあります。

アナログ媒体のCDからiTunesを筆頭としたダウンロード販売、そして今回のストリーミング配信、といったように、音楽の媒体はこの十年あまりで大きく変化しています。価格の面で見ると、どんどんと下落しています。

CDというハードを脱して、一曲ごとにソフトそのものを売り始めたという時点でその現象は顕著に現れていましたが、ストリーミング配信が始まったことによって拍車がかかったように思います。3曲入りのシングルCDを一枚1000円くらいで買っていたのが、ダウンロード販売によって一曲300円以下で購入できるようになり、ストリーミング配信ではついに何百万曲を1000円で聴けるようになったのですから、下落は甚だしいといえます。

さて、このように安価に、便利になることは消費者としてありがたいことですが、消費される側としてはたまったもんじゃないです。
この場合の消費される側は驚くほど安い値段で配信される「曲」、そして身を切る思いで曲を作るミュージシャン、アーティストです。

音楽配信サービスの普及はミュージシャンを殺す

音楽配信サービスに関連した記事で興味深いものがありました。こちらです。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130213/1047456/?P=3

音楽配信サービスの進化とアーティストの苦境
この記事では実際にストリーミング配信におけるアーティストの収入例が書かれています。
スポティファイというサービスの例を出して、こう書かれています。

彼女の曲はスポティファイでは昨年の間に13万1000回ユーザーに聞かれたが、払われた収入はわずか548ドル(約5万1500円)である。即ち、スポティファイについて考えると、ユーザーが彼女の曲を1回聞きいたときに彼女が得られる収入は0.42セント(約0.4円)なのである。

一回再生するたびに0.4円というのは驚くほど安いですね。記事をさらに引用すると、

音楽の提供方法が「CD→課金ダウンロード→定額ストリーミング」とシフトするに伴い、アーティストのロイヤリティ収入も「ドル→セント→1/10セント」と桁が一桁下がる形で低下しているのである。

ということです。確かに。0.4円を1000倍すると400円になりシングルCDの一曲分くらいの値段ですね!

このようなビジネスモデルがどんな事態を生むかといえば、下記のような感じじゃないでしょうか。

消費する側ユーザーが定額サービスで喜び、「◯◯の☓☓が名曲!次回作もちょ~楽しみ!」とTwitterでつぶやいている同じころ、アーティスト◯◯は「こんなんじゃ食っていけないからもう次のリリースやめてミュージックやめて転職しようか」と真剣に悩んでいる、という状況です。なんともいえない皮肉な状況です。

じゃあどうするのか?

photo credit: Hani Amir via photopin cc

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それではこの状況を打開していくためにはどうしたらいいのでしょう?どうしたら音楽を作る側が、作った音楽の正当な価値の分の収入を享受できるのでしょうか。そもそも、音楽の正当な価値って、何ではかるのでしょうか?市場にまかせておいた結果がこの価格だから、音楽の価値はしょせん一回再生ごとに0.4円なのでしょうか?

自分の好きな曲は何にも代えがたい価値を感じるし、興味のない音楽には1円すら、いや、0.4円すら感じない。音楽は、絶対的な尺度ではかることができない文化的なものであるだけに、ビジネスとして難しい問題が山積みです。みなさんは昨今の音楽業界についてどう思われますか?

もしよろしければ、コメントもお待ちしています。それでは。

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