当たり前、の不思議
普段は全く意識していなくても、ふとした瞬間に「あれ、これってなんで?」と思うことってありますよね。今日はそんな当たり前の不思議を突き詰めた面白い記事を紹介します。それがこちら。なぜ地図は「北」を上にして描かれるのか?を徹底的に追究した記事です。
なぜ地図は「北」を上にして描かれるのか? – GIGAZINE
さて、地図はなぜ北を上にして書かれるのでしょうか?国によって世界地図の中心が変わることの理由は、なんとなく分かりますよね。誰だって自分の国をわざわざ隅っこに書くようなことはしませんから。
しかし、どの方位を上にして描くか、ということについてはちょっと考えただけではよくわかりません。別に北が上じゃなくたって支障は無いはずです。
この記事ではこの、ある意味どうでもいい疑問についてとことん歴史を紐解いて解明しようと試みています。
Al Jazeera Americaによると、「地図は北を上にする」ということが既成事実になっていったのは16世紀ぐらいのこと。これには2世紀頃に活躍したギリシャ人地図製作者で、地図製作に経度と緯度を加えるというアプローチを考案した人物であるプトレマイオスが深く関わっています。
天動説を唱えたプトレマイオスが「地図は北向き」のトレンドの源でもあるかもしれないのですね。彼の書いた地理学書に記載されていた地図は北を上にして描かれていたそうです。
しかし、記事はこのように続きます。
この地理学書と地図は多くの地理学者や地図製作者に広まったわけですが、プトレマイオスが描いた地図の上は「北」を指していたので、コレが現在まで続く慣習となったのでは、とAl Jazeera Americaは推測しています。しかし、プトレマイオスが地図の上が「北」を指すように地図を作成した理由は判明しておらず、アレキサンドリアで座っているときに「自分は天体の北側に座っていることをふと理解したから」なのかもしれないし、プトレマイオスがいたアレキサンドリアを地図の底に配置したかったからなのかもしれない、とのことです。
つまり、結局は北を上にしている理由なんてたいした事はなくて、プトレマイオスの地図が広まっていくうちにただ何となく「地図は北が上っしょ!」という共通認識が生まれたに過ぎない、という事ですね。
世の中のすべての事には理由がある、とも言いますけれど、このようにただ何となくみんながそう作っている方法がスタンダードになる、ということもまた真実ですね。
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