写真を撮りすぎると忘れてしまうという矛盾
スマホが普及し、気軽に写真を撮ることができるようになりましたね。奇麗な景色を見たらパシャリ、料理をパシャリ、ほとんど無意識のうちにスマホで写真を撮ってはSNSにアップしていることはありませんか?こと細かく記録しておくことができるかと思いきや、実は脳にはあまり記憶が残っていないのかもしれません。こんな記事がありました。
写真の撮り過ぎ、思い出薄れる? 心理学研究 (AFP=時事) – Yahoo!ニュース
参加している感覚がスマホカメラに奪われている
米フェアフィールド大学の心理学者、リンダ・ヘンケル氏によると、私たちは写真を撮るとき、目の前で起きていることよりも写真を撮るということに意識が集中してしまっており、現実の事象への参加度が損なわれている、ということを指摘しています。
実験でもそれを示唆する結果がでているようです。
今回の調査のために行った実験でヘンケル氏は、同大にある博物館のツアーに学生を参加させ、写真を撮るか単に見学を通して、いくつかの展示品を覚えておくよう指示を与えた。翌日、指定した展示品に関する記憶を調べると、写真を撮影していた学生の方が、見学だけしていた学生に比べて、対象物に関する認識が正確さを欠いていた。
ノートをとるのに集中しすぎるのと同じ?
これ、よく似たことが学校の教室でも起っていますよね。板書をノートに映すのに手一杯になっていると、肝心の内容の理解度が損なわれてしまいます。
人間が一度に意識を向けることができるのは一点だけ。それを「写真を撮ること」にするのか、「ありのままの現実」にするのか、今一度バランスを考えてカメラを使うようにした方が良いのかもしれません。
またデジタルカメラはほとんど無数に写真を撮れるところが良い点です。しかし、逆に無闇に撮りすぎて見直すことが億劫になってしまうことがありますよね。撮った写真の中で気に入ったものがあれば現像してきちんと見えるところに飾るのもいいですね。
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