ジブリの最新作「風立ちぬ」
上映が始まったばかりのジブリの最新作「風立ちぬ」を観てきました。
この作品にかかる期待のほどは、平日の夕方に、映画館がほぼ満席になってしまうところを見れば明らかです。油断してギリギリに行ったのでいい席は取られてしまっていました。
男心くすぐるエンジニアの物語
この作品は、ただひたすら主人公が飛行機という「モノづくり」に没頭する様子が描かれています。
時代は第二次世界大戦の前。作品中に何度か「日中戦争」や「満州国」など戦争のことに触れるような場面もありましたが、それはほとんどが枝葉の話で、本筋はあくまでもより良い飛行機をつくりたい、より美しい飛行機をつくりたい、というエンジニアの主人公に着眼していたと思います。きっと、ものづくりが好きな理工系の男子は共感できるのではないでしょうか。
賛否別れる主人公、二郎の声
さて、公開以前から賛否が分かれていた主人公役の声優、庵野氏については、僕は若干違和感を感じざるを得ませんでした。世間でも言われているように「棒読み」に感じてしまいましたね。もっとも、この作品は主人公の語りで進む類の映画ではなかったため、その違和感は最低限のものでした。表情に乏しめで何を考えているのか読みにくい主人公を際立てていた、といえばそうなります。笑
秀逸なレビューがあったので紹介
さて、僕の映画評論は置いておいて、もっと秀逸なレビューがあったのでご紹介しましょう。

こちらです。少々引用しましょう。
つまり宮崎は美しいものしか描かないつもりなんだなと。これは二郎の飛行機にたいする思いともリンクする訳です。人が生きると言うことは綺麗なことではありません・・・
二郎は、飛行機が戦争に使われて殺戮の兵器となることについては作品中なにも意見していませんでした。ただただ飛行機の美しいところしか見ようとしなかったのですね。宮崎駿監督自身もそうで、美しいところしかこの映画に描かないぞ、ということだった、というレビューです。確かに震災も戦争も、血が流れるようなシーンが全く描写されていませんでした。納得。こういう見方もできそうですね。
みなさんはどう思いますか?
いろいろ書きましたが、僕は少なくとも夢を愚直に追いかける主人公の姿に鼓舞されました。パワーをもらえた、という意味で、いい映画でした。
さて、みなさんはこの「風立ちぬ」どうご覧になりましたか?
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