出向って、本当に悪い事なの?働き方の姿勢について若者的に考えてみた

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片道切符の島流し!!

photo credit: Philocrites via photopin cc

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ホリエモンのブログでこの記事が紹介されていました。いわゆる日本型の終身雇用の会社においては、人材の新陳代謝を上げるためにある程度の年齢になった人材を関連会社に出向させて人件費を浮かせるという仕組みがあります。

この記事はその対象となった50歳過ぎの「お父さん」たちの体験談をどちらかというと悲観的な目線で扱っています。

哀愁のサラリーマン人生別れの春がやってきた お父さんは今日、出向になった トヨタ、パナソニック、新日鐵住金、三菱東京UFJ銀行  | 経済の死角 | 現代ビジネス [講談社]

 

 

いろいろ含蓄のある記事でしたけれど、ホリエモン自身はたったの一言「古臭い」で一蹴しています笑(記事はこちら

さすが有名人はニュースに一言添えるだけでもアクセスを集められますからね。うらやましい限りです。まあ、僕もその一人ですけれどね笑

たしかに「古臭い」話だとは思いますけれど、僕のような無名な人間が一言つけくわえるだけではなにも起きやしないので、もう少しこの記事について考えてみます。

出向は仕組みとして悪くないと思う

この記事が「出向」に対して全体的に悲観的に書かれているのに対して、僕は出向は決して悪い事ばかりではないと思います。

なぜなら、この記事に出てくる「お父さん」にとって、一見したら悲壮感しかない出向の仕組みのおかげで、「子ども」世代である若い世代の雇用が生まれるからです。しかも、新しい風が入ることでその企業の発展にも寄与できるでしょう。

高給取りの社員をずっと抱えていたままでは、若者を雇用する余裕がなくなってしまうかもしれません。

自然の摂理として、世代交代という意味で、出向は決して悪い仕組みではないと思うのです。定年間際までどんどん右肩上がりの給料を求めることは、ホリエモンの言葉を借りれば「古臭い」考えだといえるのでしょうね。

昔のように日本経済が右肩上がりで、予算が毎年増えていくのであれば話は違いますけれど、今の日本のように成熟して低成長時代に突入していればそうはいきません。

限られた人件費をどう分配するかを考えてみたら、出向という仕組みは画期的な若返りの手段となるはずです。

問題はプライドと、依存心にある

出向自体は悪い仕組みではない。いや、百歩譲って「必要悪」だとします。となると上の記事からにじみ出る悲壮感の源泉は何なのでしょうか?

それは、「プライド」と企業への「依存心」ではないか、と思います。

記事では日本を支えてきた大企業の社員の例があげられており、

勤続30年。会社も家族も祝ってくれるものだと思っていた。待っていたのは「出向」という名の片道切符。こんなはずじゃなかった。

自分の父親としての威厳は「新日鐵」という看板に支えられていただけだったのか……。彼は愕然とした。さらに娘ばかりか、長年連れ添った妻までが、…

このような「プライド」が傷つくことへの恐怖感が記されています。

そして、大企業である自分の勤め先への「依存心」がにじみ出ているように感じますね。

この記事の登場人物たちが「大企業に入れたら安泰」という時代に入社したことを考えれば、「プライド」も「依存心」も芽生えるのは人間として当然のことだとは思いますけれど、後になってそのプライドに苦しめられてしまうという宿命を背負っているのは大変なことだとは思います。

無駄に高いプライドや、ひとつの企業に依存する気持ちは、時として本人を、その企業を蝕むこともあるのだと思います。

依存せず自分で食える力を付けたい

こういう現実を目の当たりにしている僕ら若い世代は、ある意味で冷めていると思います。

そりゃ、失われた20年間を生きてきた、日本の成長を知らないまさにロストジェネレーションですから。最近ではアトムの夢もはかなく消えた世代ですからね。現実主義だと思います。社会が甘くないことは分かっているのです。

ですから、勤め上げた末に出向が待ち受けていることも理解できます。うーん世知辛いね。

しかし逆に、出向を回避して定年まで勤め上げる以外にも様々な選択肢を考えることができるでしょう。

若者にとっての「働く」ことの意識は確実に変わってきていると思います。

企業に完全に依存するのではなく、主体的に働いていきたいものです。

この「ワーク・シフト」という本は、既存の仕事観にとらわれない考え方を提示してくれる、という意味でおすすめです。

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